bl1860b マキタ 純正バッテリー
USB PD PPSとは、USB充電器側が電圧や電流を機器に応じて出力を制御する方式です。高い効率で最適な給電を実現でき、国内ブランドのモバイルバッテリーでも搭載が進み始めたばかりの機能なので、もしかしたらこのマキタ互換アダプタは下手なモバイルバッテリーよりも高性能なのかもしれません。
このマキタ互換USB PDアダプタは、USB PD PPSを搭載しているようです。
このマキタ互換アダプタは従来のUSB Type-Aコネクタも備えているのですが、Type-Aコネクタはあまり使わない方が良いかもしれません。
またモバイルバッテリーからマキタバッテリーに再充電もできるので、どうしてもマキタバッテリーを使いたいけどAC100V電源がない、なんて場合でも活躍できます。
製品そのものとしては、マキタ18Vバッテリーの保護仕様とUSB Type-C端子に限って使うのであれば、比較的安全に使える製品なのではないかなと思います。とは言え、充電動作に関しては純正充電器と制御が異なるので、純正バッテリー以外の接続は止めた方が良いでしょう。セルアンバランスの遮断が無い互換バッテリーだと、使ってるうちにバランスが崩れて火を噴くことになります。
10時間近い充電時間は必要ですが、1日に1充電分だけマキタクリーナーを充電するような使い方なら十分対応できますし、ライトやラジオなどの災害用途の緊急用バッテリーとして常に充電器を接続しておくのも良いでしょう。
長々と語ってしまいましたが、結局のところ、市場1発目のマキタUSB PDアダプタはやはりマキタ公式の製品として広めてほしかった、と思う筆者の複雑な心境です。
この製品は、マキタバッテリー充電機能とUSBアダプタ出力機能を兼ね備えたUSBアダプタです。
純正充電器に比べれば販売価格も3,000~4,000円と安いので、予備の充電器として1台バッグや工具箱に入れておくと良いかもしれません。
正直なところ、USB PDアダプタの利便性を考えるなら、マキタが純正製品として2~3年前の時点で出すべき製品だったと思っています。
とは言え、世界の電動工具市場の立ち位置を考えると、マキタの製品開発は保守的で他社の後塵を拝す傾向が強い企業であるため、SBDやTTIに見られるような先見性を期待してしまう事自体が誤りなのかもしれません。この辺りは、マキタがSBDに追いつけなかったり、TTIに追い越されたりした要因の1つだと思っています。
USB PD65Wの充放電に対応しているので、USB PD充電器を接続してマキタバッテリーを充電したり、マキタバッテリーからUSB PDを出力してスマートフォンやタブレット、ノートパソコンなどを充電したりすることができます。
このUSBアダプタ最大の利点と言えるのが、普通のType-Aコネクタの5V USB充電器でもマキタバッテリーを充電できる点です。
さてさて、このマキタ互換USB PDアダプタは実際に使ってみると便利な製品です。
色々と思うところのある製品ですが、この製品はクラウドファンディングの単発企画で終わるにはあまりにも惜しい製品だと思っています。ホームセンターや工具取扱店で売ればUSB PDの普及が進むにつれてジワ売れしたでしょうし、家電量販店に陳列棚を設けることができれば、マキタバッテリーの販路拡大に大いに貢献できた製品にも成り得たとも思っています。